I氏の手紙

Ibuki Hideaki Free Talk

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ネーミングについて

 友人の人妻フリーライターSK嬢は、数年前に長男を産んだときに「三四郎」と命名しました。そう、小林まことの「1、2の三四郎」の大ファンだったのです。
 今年第二子を産んだときは、絶対女と思いこみ、三四に続く「五六七」(いろは)という名を用意していたそうですが、結果は男子だったとか。長男の熱烈なリクエストによって次男は「武蔵」となったそうです。元ネタはポ○モンだな……。
(人のことはいえない。私も歳の離れた弟が産まれたとき、「猛」とリクエストし、それが通ってしまったのだから。元ネタはアレです)
 人の名前をつける機会というものは、そうそうあるものではない。自分の子供の名をつけるといっても、少子化が進んでいる現在、そう何回もつけられるものではないでしょう。
 芸能人は芸名をつけるけど、大抵は事務所がつけることが多いので本人の自由度は少ない(改名の場合もあるけど、せいぜい二、三回でしょう)。
 そこへいくと小説家やマンガ家は、作品ごとにキャラクター名をつけなくてはならない。その数はとても多く、楽しい反面、困ることもあるわけです。
 星新一のようにN氏とかならば楽ですが、こちとらショートショートを書いているわけじゃないので、そうもいきません(例外としてロボット刑事のKとか、タイガーマスクのミスターXなどがあるか……事情が違うって)。
 一応、私のネーミングの基本としては、メインのキャラはちょっと凝った名前を、ちょい役にはシンプルな名前をつけるというのがあります。
 個人的に気に入っているのは『零式スターパニック』のヒロイン名、前田日愛。まあ、言葉遊びの産物ですが。『エンジェル・リンクス』のトニィ・カーティス・ニュートンやダリル・ハンナ・バーバ(ベ)ラもその路線ですね。
『黄金の血脈』では、最初の犠牲者、はっきりいってちょい役に「一(にのまえ)」というクイズに出てきそうな珍名をつけてみました。
 これは基本から外れるわけですが、理由はちゃんとあります。主役とヒロイン、あまり面識のないふたりが会話をするシーンで、話題が欲しかったということ。ふたりが目指す家の人間の名前が変わったものであれば、会話のネタになると考えた次第です。
 このように少しは考えるときもあれば、それほど考えないときもある。『第二次宇宙戦争』のプロットを練っていたのは入院時でしたから、そのとき病室で見聞きした医者や患者さんたちの名前をアレンジして使用しています。
 さて、現在執筆中(これが流されるころには、ほとんど終わっているはず。……終わっているといいな)の「奇想艦隊物」ですが、主な登場人物名は以下のとおり。
 鷹埜茂(たかの・しげる)、鷹埜光子、常楽正(じょうらく・ただし)、藤井三郎、針生清、日比野愛子……これが日本側。
 苗字はいささか変わっていますが、名前のほうは戦前産まれで多かったものを調べて採用しています(便利な名前の本があるのですよ)。
 女性名があるのが今までの(自作の)戦記物と違うところでしょうか。
 これだけではさっぱりわからん? 女の子の船魂は出てきません。ましてや大和は飛びません。でも奇想してます。あとしばし、お待ち下さい。

 追記。
 ネーミング話のついでに。
「新変格探偵の冒険と暴投」に出てくる「東京で○番目に多い名前だ」のウンチクは真実です。これまた便利な資料を活用した次第。ちなみに「伊吹」は、日本で2557番目に多い苗字。上位5つは、佐藤、鈴木、高橋、田中、渡辺だそうです。

(2001.9.25記す)
2001.10.25 ◇to page top


時事ネタです

 私の住んでいるところも人口が増えるにつれ、いろいろなモノが出来てきました。で、スーパーに行く途中、見つけた風俗の看板がコレ。
「空爆? 元気爆発! かわいい女白人戦士が大集結! 今夜の戦術は?」
 とほほ……(思わず脱力)。
 ね、時事ネタでしょ。
 数日前、日本の国会で本当にやっていた「トマホーク巡航ミサイルの発射が戦闘行為に当たるか/発射後、人が誘導するような構造になっていれば戦闘行為とはみなせない」という珍妙な議論とどっこいどっこいですな。
 いや、むしろ前者のほうがまだ冴えているかも。
 ちなみに湾岸戦争の頃からマスコミは「空爆」一色ですが、私はどうしてもこの言葉に違和感を覚えます。どうして「空襲竅u爆撃」ではいけないのでしょう?
「空爆」などという言葉を普及させたのはいったい何者なのか? 知っている方はぜひ御教示下さい。

(2001.10.19記す)
2001.10.20 ◇to page top


最近買った本とDVDソフト 9月編(値段は税抜き価格)

1『1977リッパー』ディヴィッド・ピース 酒井武志訳 ハヤカワ文庫HM 940円
2『Ma.K.B.D.』(マシーネンクリーガー・イン・アクション)横山宏 デジキューブ 3500円
3『夢の博物誌a』山田章博 日本エディターズ 800円
4『夢の博物誌b』山田章博 日本エディターズ 800円
 1は『1974ジョーカー』の続編。ノワール物。作者は東京在住だそうな。
 2はいまからもう17、8年前に「SF3D」というタイトルのときにムックを買った覚えがあります。長く続いている未来戦記物。惹かれますな。
 3、4も息が長い。というか、カバーが変わっただけの新装版なのだが、そのカバーに惹かれて買ってしまいました。
 新聞もたまには役に立つ。次の3冊は読書欄や広告を見て買ったもの。
5「白亜紀に夜がくる」ジェームズ・ローレンス・パウエル 寺嶋英志+瀬戸口烈司訳 青土社 2800円
6「マッサージ台のセイウチ」A・グリエルモ&C・リン 小野田和子訳 早川書房 1900円
7「日本人の宇宙観」荒川絋一 紀伊國屋書店 3200円
8「社会人必須、今どきの科学」溝口敦 小学館 1300円
 5の副題は「恐竜の絶滅と現代地質学」。70年代「恐竜はどうして絶滅したのか」という読み物を目にしたとき、隕石落下説は確かトンデモ仮説というかイロモノ扱いだったように思う。それが現在、いつの間にか主流になってしまっている。その過程を明らかにした本。
 6は、まさにタイトル通りなのだが、他にフェレット、ペンギン、スナザメ(!)などをマッサージする人の話。
(読書欄にからんで別の話。私はベストセラーというものにはほとんど関心がないので、新聞読書欄に載っている売り上げランキングもじっくりと見たことはない。それでも、何でこんなに某宗教団体の本が毎回毎回毎回載っているのだろう、とぼんやり思っていた。先日、とある大書店のレジで同じ本を10冊くらいまとめ買いしている婦人たちを目にして、カラクリが呑み込めた。単純といえば単純なことだが)
 他にも買った本はありますが、ネタ本なので非公開。作品に活かされる日をお待ち下さい。
 前から探しているハリスンの『宇宙兵ブルース』はまだ見つからず。もう新刊本屋にはないのだろうか。
 次はDVDソフト。
9「学園戦記ムリョウ」Vol.2(3〜5話) キングレコード 5500円
10「THE SOUL TAKER」Vol.3(6〜8話) パイオニア 6800円
11「エイリアン9」Vol.2 バンダイビジュアル 5800円
12「太陽を盗んだ男」 アミューズ 6600円
13「憲兵とバラバラ死美人」 IMAGICA 4500円
 9〜11は全シリーズを買うことになるでしょう。9と10は作風が正反対なので交互に観ると脳がシェイクされていい感じ(?)。
 10はそのアクの強い演出と画面に気をとられていたが、毎回毎回主人公の前に現れる「妹たち」というのは、やっていることは「シスプリ」と一緒なのでは……。いや、テキトーなことをいってみただけです。「シスプリ」は観てません。
 12は久々に観ることができて良かった。傑作です。沢田研二、若い! 特典映像も豊富でまさに決定版という感じ。
 13は、1957年の新東宝作品。タイトルだけで買ってしまったが、主演が中山昭二だから良し(?)。同様にそそるタイトルで「女体渦巻島」(笑)というのがあったんですが、これはまだ買っていません。
 DVDソフトは新旧作品が次々と出て、もう大変。欲しいのはいろいろとあるのですが、リリースのペースが早すぎです。来年は「紅三四郎」が出るというし……。
 では、今回はこの辺で。

(2001.10.2記す)
2001.10.11 ◇to page top


近況短信「猫耳」フィギュア到着せり

 エンターブレイン経由で、「猫耳戦車隊」の遊月栞里少尉とミント・アデル中尉のガレージキットが到着しました。
 制作は「オープントッパー」さん。1/8ネコミミ・ミニチュアシリーズということです。どうも有り難うございます。
 栞里がすごい巨乳になっていて、ならばユキミ・ハーブリッツ隊長はどうなってしまうのか、といろいろ妄想してしまいますね(笑)。戦車とのからみも期待しちゃいますが、さすがに1/8では大きすぎますか。
 横山宏さんの「Ma.K.」シリーズを見ていると、いろいろともっと世界設定を作りたい気になる今日この頃です。

(2001.10.4記す)
2001.10.6 ◇to page top


時事ネタ。私が使っている薬にも……

 テロ事件の陰になっていた「狂牛病騒動」ですが、(毎度のことながら)役所の不手際も手伝ってようやく大きく取り扱われるようになってきましたな。
 昨日(10月2日)のニュースでは食品だけではなく、国内産の牛の部位(肝臓、血、胆汁、ゼラチン)を使った化粧品や医薬品も生産中止とか。その数、836品目。
 それだけあれば自分にも何か関係がと思いきや……あった、あった、ありました。
 ほぼ毎日のように服用している消化酵素剤の主成分は、もろに牛の胆汁ではないか!
 胆嚢を手術で取って以来、脂肪の消化能力が激減した私は(ラーメンとかの外食も不可能)、もはやこれ無しでは食事もままならない。もう丸2年間呑みっ放しです。
 狂牛病の原因とされるプリオンはまだ不明のことが多いし、潜伏期間も長いと聞きます。大丈夫とは思うけど、やはり一抹の不安はありますよね。
 薬がダメとなると、もはや蛋白質は納豆や豆腐が頼りということになります。好きだから良いけど、選択肢が限られるのはやはり悲しい。
 パフォーマンスとやらで高い牛肉を食っている利権政治家どもを見ていると、怒りが込み上げてくる今日この頃です。

(2001.10.3記す)
2001.10.5 ◇to page top


戴き物イラスト御紹介

 5月に続いて西川魯介さんからイラストをいただきましたので、ここに御紹介します。例によって知的なメガネっ娘(しかも巨乳)なのですが、ちょっと説明が必要かも。
 これは拙作の短篇「怪獣対策会議」をイメージして描いて下さったものです。一緒に「えらく面白い」という御感想もあり。
 ところが――この短篇、『SFスナイパー』(ミリオン出版)というアンソロジーに収録されているのですが、現在、書店での入手は難しいようです。
 11月18日のコミティア(註)で当選していたら売ろうとは思いますが、やはりほんの少ししかありません。
 そこで来年発行予定の自主発行本の中に「怪獣対策会議」を収録することにしました。その本の収録作には他にもいろいろと用意してあり、いずれ正式に発表しようと思います。来年? あっという間ですよ。
 やばい。やらなくちゃならないことが山のようにある。ホントにできるのだろうか?
(註・コミティアは、オリジナル創作誌の即売会。プロ作家もけっこう参加しており、作家本人が書いているものなら、自主制作物でも商業出版物でも販売が可能)

(2001.9.16記す)
2001.10.2 ◇to page top


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