I氏の手紙

Ibuki Hideaki Free Talk

手紙索引 ■1月の手紙 1(最終回)  ■ex01


『第七の空母』の想い出

「ミリタリー・クラシックス」には、世界の仮想戦記を紹介する印度洋一郎氏の「オルタナティブワールド」が連載されています。最新号Vol.34(連載第18回)で取り上げられているのは、ピーター・アルバーノの『第七の空母』“Seventh Carrier”
 真珠湾作戦に参加するはずだった七番目の空母「米賀」(ヨネガ)は、機密保持のため1隻だけ北方を航行していたが、氷山の崩落で乗員ごと氷漬けになってしまった。それが42年後の1983年に復活して真珠湾を襲うという怪作です。
 じつは翻訳のきっかけを作ったのは私です(^^;)

 もともと翻訳家の中村融さんから「アメリカに貴方の好きそうな変な小説があるよ」と教えられたのが1989年か1990年頃。そのあまりの奇想ぶりが脳裏に焼き付いていたわけですが、1992年の夏の終わりに実物を手にする機会があったのです。
 92年は〈宇宙塵〉の創刊35周年に当たり、〈宇宙塵〉創刊号の復刻版を作ったり、横浜でのSF大会の企画をお手伝いしたのですが、大会後に主催の柴野拓美さんが関係者を招いて食事会を開いて下さったのでした。
 場所は、広尾にあるニュー山王ホテル。在日米軍の施設なので、売店においてある本もほとんどが英語です。その中で異彩を放っていたのが、日の丸を描いた空母が表紙になっているペーパーバックで、それこそが“Seventh Carrier”の第4巻だったわけです。
 さっそく小躍りしながら購入し、徳間書店の担当に見せて、海外担当に紹介していただきトクマノベルスから刊行になったのでした。
(ちなみに、その時点で私は氷山空母を登場させる小説を執筆中で、“氷山+空母”という縁が続いたことになります)

2011.7.24 ◇to page top


最近入手した本やDVDソフト 2010年12月編(最終回)

 値段は税抜きだったり、税込みだったり、割引き期間中だったり、それぞれです。献呈本も古本屋で買った本も正価表示。DVDの新譜の多くはネットで買っているので、実際はもっと割引されています。表示金額はあくまで目安ということで。

○『西洋中世奇譚集成 妖精メリュジーヌ物語』 クードレット 松村剛訳 講談社学術文庫 1103円
○『マハン海上権力論集』 麻田貞雄編訳 講談社学術文庫 966円
○『乃木希典』 大濱徹也 講談社学術文庫 1418円

○『ハーモニー』 伊藤計劃 ハヤカワ文庫SF 756円
○『NOVA3』 大森望編 河出文庫 950円
○『原色の想像力』 大森望、日下三蔵、山田正紀編 創元SF文庫 1155円

○『はじめの一歩』94巻 森川ジョージ 講談社 419円
○『未来日記』11巻 えすのサカエ 角川書店 560円
○『21エモン2/モンガーちゃん』 藤子・F・不二雄 小学館 1500円
○『エムエム三太』上巻 小沢さとる マンガショップ 1800円
○『エムエム三太』下巻 同

DVD
○『インセプション』Blu クリストファー・ノーラン監督 ワーナー 3800円
○『セブン』Blu デビット・フィンチャー監督 ワーナー 2500円
○『赤い影』 ニコラス・ローグ監督 ジェネオン 1500円
○『涼宮ハルヒの消失』通常版Blu 武本康弘監督 角川書店 8000円
○『それでも町は廻っている』1巻 新房昭之総監督 TBS他 5100円
○『宇宙怪獣ドゴラ』 本多猪四郎監督 デアゴスティーニ 1895円
○『鬼平犯科帳』7巻 デアゴスティーニ 1705円
○『鬼平犯科帳』8巻 デアゴスティーニ 1705円

 買ったもの、読んだもの、観たものについては、TwitterやMixiでもその都度書いていますので、毎月こうして記録していたEinhornでの発表は今回が最後となります。

2011.1.4 ◇to page top


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