I氏の手紙

Ibuki Hideaki Free Talk

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アツアツの近況

 文字どおり、アツアツの近況です。
 29日の深夜、零時ごろ、うちのとなりのマンションから出火。大変な騒ぎになりました
 近所の非常ベルはこれまでにも何度か鳴ったことがあって、ちっとも火事だった試しはなかったんですが、今回は本物でした。喉を刺激する煙の臭いでわかったわけです。
 とっさに鞄の中に身近のものを詰めこんで避難しましたが、その中には最新作の原稿のフロッピーディスクも含まれていたことを、ここに御報告しましょう(そう。書き上がったのです!)。
 幸い、すぐに消防車が駆けつけ、消火が早かったので大事には至らなかったようです。それでも、出火した部屋の窓の向こうが真っ赤になっていて、一時はどうなるか、といった感じでした。
 ふう……。
 それでは、次回作「仮称第103号作品」と「仮称第104号作品」のお知らせ、陸ガメを飼おうと最近思っているのだが、といった話題はまたのちほど。ではでは。

2000.3.29 ◇to page top



近況です。

 今回は日記風ランダムに。
 バンダイ・ビジュアルからアニメ「エンジェルリンクス」の最終巻のサンプルが到着(LD、DVD、ビデオの三点セット)。西田亜沙子さんの描いたジャケットが泣かせる。くぅー。
 毎回、柚木涼香嬢のエッセイが載っているのだが、去年6月30日に行われた打ち上げのことが書いてある。「あたしはお酒がダメなので」――な、何っ!? シラフであれをやっていたのか! おそるべし柚木涼香。今度会えることがあれば、ぜひ「スーパーミルクちゃん」のテツコを目の前でやって欲しいものである。なーんちゃってな(WOWWOWでやっているのだよ)。 Einhorn註:「あれ」の詳細は、著者コメントの「エンジェルリンクス」項をご参照ください。
 ゲーセンの「DEAD OR ALIVE2」にて、乱入者を返り討ちにしてゴキゲンの私である。ちなみに使ったキャラは金髪半乳のエレナさま。コスチュームは白いほうね。
 去年からずぅ〜っと長いこと書いている「第二次宇宙戦争」が、ついにクライマックスに突入。あと少しなのだが、ちょっとヘロヘロ
 テンションは上がってきているのだが、左肩と首に激痛があって、体長は芳しくない。今日で三日連続、鎮痛剤漬けというのもやばい気が……
 という「人生楽ありゃ苦もあるさ」の3月11日の近況でした。

 追伸。井ノ本リカ子さんの描いたコミック版「エンジェルリンクス」の台湾版と香港版が出ることになったのですが、いまから仕上がりを楽しみにしています。巨乳は、やはり「巨乳」と表記されるのであろうか?

2000.3.11 ◇to page top



A・E・ヴァン=ヴォクトの訃報を聞きました。

 ヴァン=ヴォクトという名前を知ったのは、たぶん「サイボーグ009」のヨミ編が初めてだったというボケは置いておくとして……(もちろん石森先生もいい名前だと思ったんでしょうね)。
 小学生時代、SF読みとして遅咲きだった私は、いわゆるジュヴナイルSFというものを三冊しか読んでいません。E・E・スミスの「三惑星連合」、ウィンダムの「トリフィドの日」、そしてヴァン=ヴォクトの「宇宙船ビーグル号」(当時の本のタイトルは違うかもしれません)。いずれも「ウルトラマン」の延長としての読書でしたが、一番おもしろかったのはやはり「ビーグル号」でした。
 その後も「スラン」「非A」「イシャーの武器店」などを読みましたが、グチャグチャのプロットもなんのその、アイディアと独特の強烈なイメージはじつに素晴らしかった。
 好きなSF作家を五人挙げろといわれたら、私はA・E・ヴァン=ヴォクトの名を必ず入れるようにしています(一番かというとちょっと考えこみますが)。
 新興宗教に入ったあとはSF界でも評価されるものは書かなくなり、寂しい晩年を送ったと聞いていますが、ご冥福を祈りたいものです。

2000.2.2 ◇to page top



近況など。

 長いこと一緒にSFの同人誌をやってきた仲間が、奇特にもファンサイトを立ち上げてくれることになりました。その名は「アインホルン」。やはり「爆乳帝国」にしなくて正解だったか……。
(アインホルンとはドイツ語で一角獣を意味し、「エンジェル・リンクス」の中で登場させた強大な星間帝国の名でもあります。ちなみにイメージしたのはドイツそのものではなく、その前身となったプロイセン)
 えー、私はインターネットどころか、一般的なパソコン通信もやっていない人間なので、ちょくちょく顔を出すというわけにはいきませんが、努力目標として月2回ほど近況を寄せてみたく思います。

 まずは2000年1月10日現在の状況などを。

 去年の夏、手術で胆嚢を摘出して以来、油物が食べられず、苦労しています。豚骨ラーメンや天ぷらは論外で、ふつうの外食もほとんどがアウト。世の中、油だらけということがよーく分かりました。
 脂肪の消化酵素の入った薬(早い話が牛の胆汁なんだな)を入手して、ある程度の食事は可能となりましたが、それでも天ぷらとかはまったくダメです。
 あちこちの出版社の方々が蕎麦、寿司、薬膳料理の店に連れていってくれるようになりました(笑)。イラストレーターの後藤啓介さんは「玄米を食えばいいのです」といってくれてます。
「粗食のすすめ」という本も売れているようだし、これから「粗食」の研究でも始めようかな……。

 そんなこんなで、私のリハビリ中に作品のコミック化が相次ぎました。細馬信一さんの「帝国大海戦」の1、2巻、沖一さんの「氷山空母を撃沈せよ!」の1巻(いずれも学研)、そして井ノ本リカ子さんの「星方天使エンジェルリンクス」(角川書店)です。「エンジェル」には設定協力ということで、私の名をクレジットしてもらっています。

 さて……あまり長くも休んでいられない、ということでまた執筆を開始。
 まずやったのが、96年にKKベストセラーズのワニ・ノベルスから出ていた「スター・パニック」の改稿作業。
 この作品は、アイドルが一日地球防衛軍長官をやっている日に宇宙人が攻めてくるという、妙な味のスペース・オペラです。
 当時、版元のフェアに合わせるため時間がなくてクライマックスをはしょってしまったのがずっと心残りだったのですが、紆余曲折を経て、アスキーのファミ通文庫から「移植版」を出せることになったのです。
 すでに改稿作業は終了。クライマックス以外のあちこちにも手を入れ、ヒロインを含むキャラクターを一新という大改装工事でした(空母赤城と加賀の大改装に匹敵するでしょう、とかいったりして)。旧作と区別するため、いまのところ「零式スター・パニック」という仮題がついています。
 発売は3月を予定しているそうです。

 いま現在、書いているのはKKベストセラーズ、ワニ・ノベルス用の「第二次宇宙戦争/マルス1938」(仮題)。古典をベースに、変格宇宙戦争物というか改変世界物というか、まあ、そんな感じのSF。1月いっぱいで仕上げる予定なのですが、もう赤信号が点滅しています。
 その後は、学研の歴史群像新書から「帝国大海戦」の外伝/短編集「帝国戦記」(仮題)、そしてファミ通文庫からSF(?)新シリーズの書き下ろしと続いていく予定ですが、他にも富士見書房で進行中のファンタジー企画とか、幻冬舎からお話のあった現代探偵物などもあり、けっこうタイトなスケジュールです。
 というわけで遅筆な伊吹ですが、今年は体調さえ崩さなければ例年以上の点数を出せるはずですので、よろしくです。

 追伸。
 去年(99年)、「星方遊撃隊エンジェル・リンクス/エピソード0」という同人誌を作りました。A5判16Pの薄い本ですが、「エンジェル」に関するウンチクをいろいろと盛りこみ、伊東岳彦さん、みよね椎さん、河本ひろしさん、みずきひとしさん、井ノ本リカ子さんといった方々から頂いたイラストも載っており、なかなか豪華です。
 2月13日、東京流通センターで行なわれる即売会「コミティア」がおそらく頒布の最後の機会になると思われます。SFサークル「パラドックス」のスペースv24-aに置かせていただく予定ですので、御希望の方はそのスペースまでお立ち寄り下さい。頒価は300円です。
 ちなみに「エピソード0」は不幸なことに、端が折れてしまった本が非常に多数あります。捨てるのももったいないので、これでもいいという方には値引きして頒布いたします。なお、売り切れの場合は御容赦下さい。

2000.1.10 ◇to page top



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