I氏の手紙

Ibuki Hideaki Free Talk

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ロバート・ワイズのSF映画

『アンドロメダ…』リメイクのときは、ぜひメガネっ娘科学者チームでお願いしたいものです(枕)。

 9月14日に91歳で亡くなったロバート・ワイズ監督を偲ぶため、昨日と今日、『地球の静止する日』と『アンドロメダ…』のDVDを視聴した。
 世間一般的にロバート・ワイズといえば、『サウンド・オブ・ミュージック』や『ウェストサイド物語』の監督なんだろうけど、SF映画史に残る名作を撮っていることも忘れてほしくない。
 さて、観て思ったのは、どちらとも正攻法で作られた作品のため、時代性がストレートに反映されていること。
『地球の静止する日』(1951年)は冷戦と核の恐怖の時代。それは『アンドロメダ…』(1971年)の時代にも継続しているんだけど、決定的に違うのは「赤狩り旋風」が吹き荒れていたことだ。
 そんな時代に「核廃絶」を訴える作品を作るのは、宇宙人やロボットが登場するSFとはいえ、冒険的なことだった。実際、軍は撮影用の戦車やジープを貸してくれなかったという(映画に登場しているのは、20世紀FOXの社長が州軍にかけあって借りたもの)。
 収録されていたロバート・ワイズ本人のオーディオ・コメンタリーによれば
「核戦争は絶対反対」
「UFOは信じていた」
「監督を引き受けたのは、宇宙人がモンスターではなく、知的な存在だったから」
「脚本の直しはほとんどなかった。反対だったのは『スタートレック』で、1日の撮影だけで、2、3回も直しが入って大変だった」

『アンドロメダ…』は、マイケル・クライトンの原作も映画も気に入っていて、好きなSFトップ15を選べと言われたら、両方入れるつもり(何故か15だ)。
 こちらが『地球の―』と違うのは、宇宙がよりリアルに実感できるようになった時代ということ。
 科学者たちが集められ、謎に満ちたプロジェクトに参加するというシチュエーションにはゾクゾクする。結局、ワイルドファイアは生物兵器戦を想定したプロジェクトだったわけだが、ダークサイドのアポロ計画っぽいところも魅力的だ。

2005.9.18 ◇to page top


マッカーサーとブルース・リー

 いや、別に『地上最強の男 竜』の話ではない(とゆーか、あれは宮本武蔵とブルース・リーだよね)。

 ふたつの銅像の話。

 9月16日は、韓国ではインチョン(仁川)の日です。
 朝鮮戦争時、マッカーサーがインチョンに逆上陸して、戦況を盛り返したと言われる日。それを記念して同地にはマッカーサー元帥の銅像が建っているわけですが……。
 最近は、韓国の若い世代を中心に「マッカーサーには民族を分断した責任がある」として、糾弾する動きがあるそうです。
 で、銅像も撤去しろ、という声が上がり、先ほど見たテレビニュースではデモの様子が紹介されていました。
 みんな、そんなに北朝鮮のバッジをつけたいのかねー。
 若い世代ほど反米で、北朝鮮に対する嫌悪感を持たないそうで、この先どうなっていくのか……。

 もうひとつのブルース・リーの銅像は、香港ではなく、なんとボスニアの話。
 ユーゴ内戦終了後も民族対立が続くボスニア・ヘルツォゴニアだけど、この度、国民に大人気のブルース・リーの銅像が建てられたと、昨日の昼にやったテレビ番組で紹介されていました。
 ブルース・リーならば、当地のどの民族にも属さないし、「公平」というわけで、反対も出なかったとか。

 さすがブルース・リー。未来のアフロの人も崇拝するわけですね(笑)。

2005.9.16 ◇to page top


最近入手した本やDVDソフト 2005年9月前編

 値段は税抜きだったり、税込みだったり、割引き期間中だったり、それぞれです。DVDの新譜の多くはネットで買っているので、実際はもっと割引されています。表示金額はあくまで目安ということで。

○『「脳」整理法』 茂木健一郎 ちくま新書 700円
○『中世ヨーロッパの城の生活』 ジョセフ&フランシス・ギース 栗原泉訳 講談社学術文庫 1000円
○『中世フランスの軍隊 1000-1300 軍事大国の源流』 デヴィット・ニコル 桑原透訳 新紀元社 1000円
○『戦争の日本近現代史』 加藤陽子 講談社現代新書 740円
○『戦車隊よもやま物語』 寺本弘 光人社NF文庫 743円
○『太平洋戦争・主要戦闘事典』太平洋戦争研究会 PHP文庫 876円
○『第二次大戦のTBF/TBMアヴェンジャー 部隊と戦歴』 バレット・ティルマン 苅田重賀訳 大日本絵画 2000円
○『図説 世界の銃パーフェクトバイブル』歴史群像シリーズムック 学研 2000円
○『図説 世界の銃パーフェクトバイブル2』歴史群像シリーズムック 学研 2000円

○『夜明けのエントロピー』 ダン・シモンズ 嶋田洋一訳 河出書房 1900円
○『秘太刀馬の骨』 藤沢周平 文春文庫 514円
○『龍宮』 川上弘美 文春文庫 438円
○『ぺとぺとさん』 木村航 ファミ通文庫 640円
○『紐と十字架』 イアン・ランキン 延原泰子訳 ハヤカワ文庫HM 700円
○『ミステリ・オペラ』上下巻 山田正紀 ハヤカワ文庫JA 各900円

○『デスノート』1〜7巻 大場つぐみ&小畑健 集英社 各390円

DVDソフト
○『コンスタンティン』1枚組 フランシス・ローレンス監督 ワーナー 期間限定2980円
○『戦略大作戦』 ブライアン・G・ハットン監督 ワーナー 期間限定1500円
○『星に想いを』 フレッド・スケピシ監督 パラマウント 期間限定1500円
○『時計じかけのオレンジ』 スタンリー・キューブリック監督 ワーナー 期間限定1500円
○『ミニミニ大作戦』 ピーター・コリンソン監督 パラマウント 期間限定1500円
 1969年製作のオリジナル版。
○『ロング・グッドバイ』 ロバート・アルトマン監督 20世紀FOX
○『ブルーベルベット特別編』 デイヴィッド・リンチ監督 20世紀FOX
 期間限定2枚で1990円

2005.9.14 ◇to page top


最近入手した本やDVDソフト 2005年8月編

 値段は税抜きだったり、税込みだったり、ネット通販のセールス期間中だったり、それぞれです。DVDの新譜はみんなネットで買っているので、実際はもっと割引されています。表示金額はあくまで目安ということで。

○『画図 百鬼夜行全画集』 鳥山石燕 角川文庫ソフィア 700円
○『日本タブー事件史』別冊宝島 宝島社 800円
○『プチ哲学』 佐藤雅彦 中公文庫 648円
○『素数ゼミの話』 吉村仁 文芸春秋 1500円
 数学のゼミの話ではありません。13とか17とか、アメリカには素数の年ごとに何十億と大発生するセミが居て、素数ゼミと言われています。前から興味深い現象だと思っていたので、ハードカバー本だけど買ってみました。
 読むのはこれからだけど、讀賣の書評で茂木健一郎氏(脳科学者)が大絶賛していて、よけい楽しみに。

○『軍国日本の興亡』 猪木正道 中公新書 800円
○『金剛型戦艦』 太平洋戦史シリーズ(ムック) 学研 1600円
○『太平洋戦争のTBDデヴァステーター』 バレット・ティルマン 長町一雄訳 大日本絵画 2000円
 大戦初期にアメリカ海軍が使用していた艦上雷撃機。サンゴ海海戦とミッドウェー海戦に参加した全搭乗員の名前が載っています。
 ミッドウェー海戦ではほぼ全滅という大被害を受けますが、零戦がTBDに気を取られている間に上空がガラ空きになり、そこから突っ込んできた急降下爆撃機に日本の空母はやられてしまったんですね。
 ちなみに『さらば宇宙戦艦ヤマト』の白色彗星帝国はデスバテーターという攻撃機を使ってました。カブトガニのようなやつ。

○『魚籃観音記』 筒井康隆 新潮文庫 400円
○『サマー/タイム/ブルース』1巻 新城カズマ ハヤカワ文庫 660円
○『サマー/タイム/ブルース』2巻 新城カズマ ハヤカワ文庫 660円
○『博士の異常な発明』 清水義範 集英社文庫 520円
○『昆虫探偵』 鳥飼否宇 光文社文庫 590円
 てっきり、死体にわく虫を法医学的に鑑定する探偵物と思いきや(ノンフィクションで丸ごと1冊、その解説をする本を持っています)、主人公がカフカの『変身』さながらに虫に変身する話だった。
 しかも、ゴキブリに!!
 で、ゴキブリの主人公は、昆虫界の名探偵、熊ん蜂シロコバκ(カッパ)の助手として難事件に挑むのだ。


DVDソフト
○『愛してる、愛してない』 レティシア・コロンバニ脚本・監督 コムストック 3800円
○『セルラー』 デヴィッド・R・エリス監督 アミューズ 3800円
○『悪魔を憐れむ歌』 グレゴリー・ホブリット監督 ワーナー 期間限定980円
○『ゴジラ ファイナル ウォーズ』 北村龍平監督 東宝 4800円
○『本陣殺人事件』 高林陽一監督 パイオニア 4700円
 1975年のATG作品。市川崑の『犬神家の一族』の前に撮られている。金田一役は中尾彬(若い!)で、袴姿ではなく、現代的ないでたちである。
 ファンの間では評価が高く、前々から観たいと思っていた。幻想的な色彩設計が見事で、見入ってしまった。中尾彬も最初の予想より違和感がない。

○『ミニミニ大作戦』(03年) ゲイリー・グレイ監督 ポニーキャニオン 2500円
 キャンペーンによる廉価版が出たので購入。これを待っていたのだ。
 アクション・エンターティメントの傑作なのにタイトルで損をしている作品。しかし原題が「THE ITALIAN JOB」では、それをカタカナにしてもなぁ……。

○『バルジ大作戦』特別版 ケン・アナキン監督 ワーナー 3800円
○『ローレライ』スタンダード版 樋口真嗣監督 ポニーキャニオン 3800円
○『仮面ライダー響鬼』Vol.1 1〜4話 東映 5800円 

○『舞-HiME』8巻 小原正和監督 バンダイビジュアル 6800円
○『ギャグマンガ日和』上巻 大地丙太郎監督 バンダイビジュアル 3800円
○『ギャグマンガ日和』下巻 大地丙太郎監督 バンダイビジュアル 3800円

 新作優先で買っていたため(値引きされて安いからです)、中断していたアニメシリーズの購入を再開。
○『エアマスター』6巻 西尾大介監督 バップ 4800円
 深道ランキング編の出だしだが、やはり面白い。
 最近気づいたんですが、2巻の特典に入っているパイロット・フィルムで摩季をやっているのは黒キュアの本名陽子さんだったんですね。同じ監督つながりですが。
○『ガドガード』5巻 錦織博監督 メディアファクトリー 5800円
○『KURAU』2巻 入江泰浩監督 メディアファクトリー 5000円

2005.9.1 ◇to page top


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