I氏の手紙

Ibuki Hideaki Free Talk

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近況 またしてもモノを買ったり、「猫耳」を入稿したり

 引っ越し準備であれやこれやと大忙し。額装してあるオリジナル・プリント、一部をガラスより割れにくいアクリルに換装。ヘルムート・ニュートンやジャンルー・シーフ、ハンス・ベルメールは一財産ですからな。ジョック・スタージェスも。
 引っ越し前にはモノを増やさない、と決めていたのに、また本とDVDソフトをまとめ買いしてしまう(嗚呼)。
 そんなわけで久しぶりにお買い物リストを一時的復活(面倒なので、いつもの値段等のデータは一部を除いて割愛します)。


○「妖奇切断譜」貫井徳郎 講談社文庫
○「塵クジラの海」ブルース・スターリング 小川隆訳 ハヤカワ文庫
○「撃墜魔女ヒミカ」荻野目悠樹 電撃文庫
○「撃墜魔女ヒミカU」荻野目悠樹 電撃文庫
○「ガス状生物ギズモ」マレー・ラインスター 永井淳訳 創元SF文庫
 復刊されたもの。

 ※ハードカバーの分厚い本で欲しいのがあったけど、重量を考えて断念。1冊くらい増えても引っ越しの苦労に大差はないんだけど、心理的にちょっと……。
 その分、DVDは軽いのでポンポン買っております。金額的にはこっちの方が大きいのだが。

○「欧州最新鋭ヘリコプターのすべて」
 欧州ヘリの映像資料は貴重です。これはディアゴスティーニから出ている「エアコンバットDVDコレクション」というシリーズの5巻目なのだけど、約50分の内容で1705円は安い。内容も、5000円以上で売っている同じようなものと比べても遜色ありません。コスト・パフォーマンスの高いシリーズですな。
○「水爆と深海の怪物」
 レイ・ハリーハウゼンが大ダコの怪物を動かした古典特撮映画。予算の都合上、タコの脚の数は足りないそうだが……。
○「スリーピー・ホロウ」
○「ソラリス特別編」
 リメイク版。ジョージ・クルーニーというと、未だに「ER」のイメージが抜けきらない私です。
○「魔法少女ちゅうかなぱいぱい」Vol.2
 これで全部そろいました。「いぱねま」よりも「ぱいぱい」が好きなのは、その語感だけではなく、やはり主役が眼鏡っ娘だからでしょうか。
○「ターミネーター」アルティメット・エディション
 2枚組。90分を超える特典映像付き。
○「神魂合体ゴーダンナー!!」1〜2巻
 昨年より6人もの人から「アナタのために作られたアニメなのでぜひ観るように」と強く薦められていた作品。おおっ、出てくるおねーちゃんたちはほとんど巨乳! なるほど、そうでげすか(^^)。いまのところは揺れまくりで、話のテンポも良いですな。
○「手塚治虫 実験アニメーション作品集」
「ある街角の物語」「展覧会の絵」等の伝説的な作品がいろいろ収録されています。
○「赤毛のアン」1〜4巻
 世界名作劇場の中では、一番好きな作品。観たのは本放送以来だったので、感動もひとしお。
 それにしても、ここ数年、TVのゴールデン枠でしょっちゅう放送されているアニメ特番。あのワンパターンは何とかならんものか(新聞の番組欄を見るだけで胸焼けが……)。どうせなら、深夜枠でもっとマニアックなやつをやって欲しいですな。

 1月中に「パラドックス・アーカイブス」の入稿を終えました。「猫耳戦車隊」の新作「猫と軍艦」も載っています。とくに事故でもないかぎりは、コミティアで発売可能です(くわしくは次回に)。
 その入稿の帰り、池袋で下車し、祥雲寺へ。目的は6年前に亡くなった故・石ノ森章太郎氏のお墓参りです。……のはずだったのだけど、墓石を発見できず。あれ? 祥雲寺じゃなかったのかな。何年か前に読んだ雑誌では、池袋の祥雲寺と書かれていたと思ったんだけど。

2004.1.29 ◇to page top


これまで作ってきたSFファンジン(同人誌)について

「パラドックス」本誌についてはこれまでに何度か触れていますし、本サイトにリンクしているparadox squareの方にくわしい情報がありますので、今回はそれ以外の特色ある企画本を紹介しましょう。

○「宇宙馬鹿」創刊号 1990年
 SFファンにはお馴染みの「宇宙塵」。1957年創刊という日本最古のSF同人誌で、日本SFの黎明期に携わった多くの人たちが関係していました。
 で、その中の一部の人たち(加納一朗、土屋秀夫、伊藤典夫といった方々)が1962年に作ったのが、お遊びパロディ誌「宇宙鹿」3号です。いきなり第3号なんですな。
 そして、1976年にはやはり同じ方々の手によって、「宇宙塵紙」2号が発行されました。
 それらを手にする機会のあった私は、ハッとあることに気づきました。62年に76年。90年にもう一冊出すことができれば、「14年周期」ではないか、と!
 そんなこんなで作ってみたのが「宇宙馬鹿」です。
 表紙にある馬の字は、大変小さいことはいうまでもありません。そして、3号、2号ときたからには、もちろん創刊号です。
 しかし、この号は純粋なパロディ誌ではなく、半分は資料的価値を持たせようとしたのでした(当時は何となく、それが必要だと思っていたわけですね)。「宇宙塵」代表の柴野拓美さんインタビューなどは、まさにその資料部分。オフレコ部分はわざと手で乱暴に塗りつぶして、ギャグとしましたけど。
 さて、「宇宙馬鹿」発行から14年後は2004年。今年だ! 予定では「宇宙●」創刊準備号が出るはずなんだけど……。

○「宇宙塵」創刊号復刻版 1992年
 宇宙塵の35周年記念に「創刊号の復刻版を出しては」と柴野さんに提案したところ、快諾を得られて実行に移したもの。超レアな創刊号を手に出来て感動しました。印刷屋さんに渡すとき、さんざん「貴重なものだから気をつけるように」と嚇したものです。
 復刻版は奥付だけ手を入れて「1957年初版 1992年第二版」としておきました。

○「AN ILLUSTRATED JAPANESE SF SCENE」 1992年
 英訳されたことのある日本SFリスト(星新一から新井素子まで)。そして、星雲賞の歴代海外長篇、短篇リスト、各種オールタイムベストを英字(原題)で表記し、知り合いのイラストレーターの方々にビジュアル的に飾っていただいた小冊子です。
 当時ワールドコンに申しこんだとき、現地で売れる本は何か、と思って作った本。結局、大会そのものは都合が悪くなってキャンセルしてしまったんですけど……(それでも国内で捌けました)。
 以前、ワールドコンの日本誘致活動を行っているメインスタッフのI氏にこの本を渡しました。誘致が実現すれば、海外(主にアメリカ)から参加者が来日します。しかし、アニメやマンガを除けば、日本SFに関心を持つ人はほとんどいないでしょう。それでも日本でアメリカのSFがどのように読まれているのか、どの作品に人気があるのか、といったことには関心を持つでしょう。そうしたことが分かるリストは、コミュニケーションのきっかけになると思います(もっとも、効率は悪くとも、日本SFを紹介する努力は必要でしょうが)。

 1993年からはフリーの作家業生活がスタートし、「パラドックス」本誌を編集するのが手いっぱいで、それ以外の企画本を作ることはなくなりました。
 その「パラドックス」も長年の活動に終止符を打ちました。
 現在、個人的に編纂・製作している「パラドックス・アーカイブス」は、これまで本誌に載ったものからのセレクションです。それに「猫耳戦車隊」の新作をトッピングして、発行する予定。なんとか2月22日のコミティアでお目見えさせたいですね。

2004.1.23 ◇to page top


2003−04年 年末年始あれこれ

 2003年12月22日(月)
 市ヶ谷で、富士見書房の謝恩会。不義理をしている担当の(た)さんに来年こそは新作を書きますという。紙谷龍生さんや中村亮さんと最近の女子プロレス談義。久しぶりに見田竜介くんにも会えた。
 24日(水)
 学研のO氏から、私が提出していた企画が通ったと御返事をいただく。今度はちょっと変わった本の予定です。……って、いつも変わった本か(^^)。
 25日(木)
 部屋の整理。LDがドカドカ出てくる。引っ越しのとき、これも手強い荷物になりそうだ。欲しい人には超安値で売ることにしているが、まだ大量に在庫はあります。
 片づけの途中「妖星ゴラス」のLDを久々に観る。再編集して田口トモロヲのナレーションをつけたら、まんま「プロジェクトX」になりますね、コレ。天本英世と二瓶正典(当時の芸名)のツーショットにもニヤリ。
 26日(金)
 学研から「天空魔弾」第2巻の見本が到着。近所の整形外科に今年最後のリハビリ。痛み止め10日分の処方箋をもらう。
 27日(土)
 午後、適当にテレビをつけると、氷川きよしが国会議事堂をルポする番組をやっていた。議事堂内の書店には一般週刊誌も置いているが、「Panzer」(戦車等の雑誌)も売っているんですねぇ。
 夕方から三軒茶屋へ。友人のFくんやKさんが参加している「絵本展」のパーティー。ふたりとも私が編集していた「パラドックス」の主力メンバーだった人。パーティーは盛況でした。
 29日(月)
 コミケ、ビッグサイトへ。来て下さった皆さん、ありがとうございました。
 もう何年も経つのに「猫耳戦車隊の3巻は?」という質問を何人もの方からいただく。御希望の方は、エンターブレインのメディアミックス書籍部にリクエストのハガキを出して下さい(住所は本の奥付にあります)。
 個人的には、「猫耳戦車隊」の短篇を載せるファンジンを2月22日のコミティアで販売する予定です。関心のある方はこちらへどうぞ。
 31日(水)
 大晦日の夜は日本テレビ、TBS、フジの格闘番組を適当にザッピングして観ました。内容はともかく、なんで三局とも格闘なのか? ファンとしては嬉しい反面、問題点も気になります。選手の引き抜きのゴタゴタは直前までありましたし、たぶん今後は選手のギャラの高騰もあるでしょう。興行のリスクも高まり、各運営組織はまさにヴァーリトゥード(何でもあり)になっていくでしょうね。野次馬的には面白いかもしれませんが、イベントの乱発は危険も隣り合わせです。
 2004年1月1日(木)
 格闘の次は「ラーメンにカレー」(^^)
 年末、TVでは何本かのラーメン番組がありましたが、この日の「どっちの料理ショー正月スペシャル」は「二大国民食が大激突!! カレーVSラーメン」。
 番組での勝敗はともかく、結局優勢なのはラーメンなんでしょうな。テレビでラーメンの特番はしょっちゅう見かけるけど、カレーの番組はそう多くないし。
 個人的にはカレーが好きなんですけどね(インドもタイも欧風も)。

 2月末に予定している引っ越しは、北海道へ何千冊もの本、映像ソフト、額装したオリジナル・プリントを運ぶ大変なものになります。
 行けばしばらくは会えなくなるということで、ほぼ毎週末、いろいろな人が訪ねてきて、酒を飲んだり、DVD大会をやっています。
 鈴木ドイツさんをはじめ、たいていの人の感想は「『R.O.D The TV』のねねねの部屋のようですね」というもの。
 確かに部屋のあちこちに本の山というか山脈が出来上がっている。しかし、ひとつ決定的な差がある。それは「香港から来た三姉妹」がいないということだ(-_-;)。

 大引っ越し作戦を進行しつつ、次の仕事の準備にも入っています。それにずっとひっぱっている某企画。転居通知を兼ねた年賀状の宛名書き。けっこう慌ただしい年末年始でした。
 さて、2004年はどんな年になることか。少なくとも、夏、東京のヒートアイランド現象を回避できるのは確かですね。執筆量もアップさせたいものです。

2004.1.3 ◇to page top


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