I氏の手紙

Ibuki Hideaki Free Talk

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インフォメーション 「On the Catwalk」情報その3

 さて、今回は「猫耳戦車隊/プライベート・ニャンニャン」掲載の「On the Catwalk」を発売する即売会の案内です。

「COMITIA60」(コミティア60)
 5月5日 午前11時〜午後3時半
 東京ビッグサイトの東4ホール 
 スペースO−8b。パラドックスのブース


で発売します。
 グループ・ダンジョンさん(F−11a)にも少し置いていただく予定です。
 どちらかで御購入ください。

※入場するときは「ティアズマガジン」という名のカタログを購入する必要があります。後半、「ティアズマガジン」が売り切れたときはそのまま入れますが、そのころには「On the Catwalk」も売り切れているかもしれませんので御注意。
※「COMITIA60」は創作同人誌(自主制作漫画誌)専門の即売会です。コミケと違って落ち着いた雰囲気。意外なプロ作家も多く出展していますので、いろいろと見てまわるのも一興でしょう。

 その後、「On the Catwalk」は、7月にSF大会「ゆーこん」のディーラーズ・コーナー、8月に夏コミ(近藤敏信さんのサークルでも委託販売の予定)等で販売するつもりです。
 また、夏ころに稼働予定の知人のネットショップで販売することも考えています。即売会に足を運べない方は、こちらを御利用下さい。くわしくは決定後にお知らせしますので。

2002.4.24 ◇to page top


インフォメーション 「On the Catwalk」情報その2

 さて、今回は前回ブチ上げた「On the Catwalk」の内容を御案内します。
 まずは「プライベート・ニャンニャン」。「猫耳戦車隊」の新作短篇ですが、当然、猫耳と巨乳と戦車が出まくりって、これは前回も書いたか……。とにかくハッとする展開があることは確かですね。これ以上は機密としておきましょう。一応、既刊の文庫2冊を読んで復習しておくと効果大のはずです。
 キャラクターや戦車の設定部分や裏話をまとめた「猫耳戦車隊 攻略法」も併録しています。近藤敏信さんの手による設定ラフ絵も満載。
 他の創作は「パンダにバックドロップを」「新変格探偵の冒険と暴投」「怪獣対策会議」「四人の追跡者」「フー・ファイターズ」(氷山空母の外伝)といったあちこちに発表した短篇の再録です。
 しかし、ただの再録ではありません。なんと! 全作品、加筆し、挿絵も新たに発注して付けました(一部を除く)。その絵師の顔ぶれについては、開けてみてのお楽しみとしておきましょう。
 河本ひろしさんと進めてきた新巨乳企画(笑)のお披露目もあり。
 そして、軍艦やらSFに関する変わったウンチクやデータ集もあります。とくにSFのコーナーは、他では見られないデータ分析をして日本SF史の再検証をやってみました(大げさに聞こえるでしょうが、かなり時間をかけています)。
「SF&ファンタジーの長いタイトルリスト」の最新版もあり。
 どーですか、興味が出てきたでしょう? 頒価は800円を予定しています。
 さて、次回はこの「On the Catwalk」の初売りとなる5月5日のコミティア(ビッグサイトで開催される即売会)の御案内をやります。

2002.4.19 ◇to page top


インフォメーション 「On the Catwalk」情報その1

 長年続けてきたSF同人誌を畳む準備に入っています。同人誌ではプロデュースや編集といった裏方をやっていた私ですが(いろいろと賞をもらっていたのですよ)、最後くらいは表に出てみようと思い、増刊・個人作品集を出すことにしました。
 タイトルは「On the Catwalk」です。
 同書には「猫耳戦車隊」の新作短篇「プライベート・ニャンニャン」を収録します。当然、例によって猫耳と巨乳と戦車が出まくり、ついでに怪しげな陰謀もありという作品。短篇といえども密度は濃いです(当社比)。
 で、それを5月5日のコミティア(ビッグサイトで開催される即売会)から発売していくって寸法なんですねー。
 表紙は文庫と同じく近藤敏信さんに描いていただきました。
 その他にも、奇想・SF・ミリタリーに関する創作やデータ集をこれでもかと166ページ分も収録し、いろいろと趣向を凝らしてみました。
 くわしい内容については、また次回に(ちょっと小刻みに紹介していきます)。

2002.4.13 ◇to page top


「溟海の鋼鉄葬」裏話 死にかけた思ひ出

 自身、いろいろな意味で異色作になったと思う「溟海の鋼鉄葬」ですが、その第一の点は舞台を戦後の昭和21年としたことです。
 つまり戦争は終わっている。架空戦記によくある日本軍が逆転する話などではないことです。
 高度成長期生まれの私にとって、もちろん戦後の記憶はないのですが、終戦時に10歳だった両親からは、そのころの話をいろいろと聞かされていました。グラマンも見たことがあるそうです。もっとも、北海道の山奥まで本当に艦載機がやってきたのかは疑問ですけど(当時の日本では、B−29以外の米軍機は何でもかんでもグラマンと呼んでいたようですが)。
 戦中戦後の食料事情の悪さもさんざん聞かされました。北海道の農村でもそうなのですから、都市部の惨状は想像できます。
 さて、執筆のために戦後のことをいろいろと調べていくうちに、嫌なことをひとつ思い出しました。戦後史のキーワードのひとつである「DDT」についてです。
 MPが日本人にぶっかけてまわった強力な殺虫剤。プロレスファンなら技の名前として認識している人もいるでしょうが、現代日本ではまずお目にかかれない代物です。あまりにも毒性が強いため、いまでは農薬としても使用されていません。
 しかし、私が子供のころには、まだDDTがあったのです。
 当時小1だった私の日課は、学校が終わると約1時間ほど歩いて家に戻り、外で遊ぶの繰り返しでした。遊ぶといっても、山の中ですので、たいていは昆虫を捕まえたりして過ごしていました(「昆虫採集」などというお上品なものではありません。将来地獄に堕ちたとしても、きっと「蜘蛛の糸」の助けはないでしょう……)。
 初夏のある日、いつものように家に帰ると、喉が乾いていたので、玄関先に置いてあった一升瓶に口をつけました。親が畑仕事に出るときはいつも一升瓶に飲み水を入れていたので、一切疑うことはなかったのですが……。
 しかし、中身はDDTの溶液だったのです。
 たちまち悪寒が込み上げ、めまいがし、吐き気がしました。
 何度も吐きながら、畑まで親を捜しに行きました。たまたま近い畑にいたから良かったものの、トラクターで行かねばならない遠い畑ならば途中で倒れて、死んでいたことでしょう。悪寒に震え、ふらつきながら畑道を歩いていた、そのときの心細さは生涯忘れることができそうもありません。
 ようやく親を見つけ、玄関先の瓶を飲んだというと、今度は親が仰天。当時は車を持っていなかったので、慌ててとなりの畑の人の車で富良野の市街地まで出て病院に行ったのですが、「前例がない」という理由でたらいまわしにされ、診てくれたのはようやく三軒目でした。
 さっそく胃まで管を入れ、大量の牛乳を流しこんで吐き出させるという荒技が行われ、一命を取り留めたのですが、退院後、あとで聞かされた話では助かる保証はできないと医者にいわれていたとか……。幾つもの偶然があって助かった命です。
 そんな毒性の強いものを、体内摂取とはいわないまでも頭からかけられていた時代。餓死や疾病死の陰で、きっと「DDT禍」も多くあったのだろうと、リアルに想像した次第です。

2002.4.9 ◇to page top


最近買った本とDVDソフト 2002年3月編。(価格は税別)

1「取るに足らぬ中国噺」白石和良 文春新書 800円
2「桃源郷の機械学」武田雅哉 学研M文庫 780円
3「フランス料理を料理する」湯浅赳男 洋泉社新書y 740円
4「魚の目利き食通事典」カラー完全版 講談社編 講談社+α文庫 1480円
5「無敵のラーメン論」大崎裕史 講談社現代新書 680円
 これまでにも、実用書、文化論、ウンチク本など、「食」をテーマにした本を意外と多く買っていることに気づいた。これは面倒な食事制限を受けていることの反動なのでございましょうか。

6「暗号はこうして解読された」原勝洋 KKベストセラーズ 2500円
7「ドイツ本土防空戦」歴史群像欧州戦史シリーズ 学研 1800円
8「図解世界のレシプロ軍用機集1909〜1945」野原茂 グリーンアロー出版社 2400円
 1990年に出た本の新装版だが、判型が大きくなり、紹介している機種と図版類も増え、内容も一新されている。あとがきでは「ミリタリー書も読者の新陳代謝を」と訴えている。これには賛成。マニアックな本もいいが、新しい読者向けの分かりやすい本も必要だ。どの分野でもね。
9新映画宝庫Vol.4「スタークラッシュ」大宇宙映画放浪編 大洋図書 1333円
 1902年の「月世界探検」から最新作まで。有名無名映画のてんこ盛り本。
 著名人アンケートがたった6人というのは寂しいが、その中に「スペクトルマン」のうしおそうじや声優の麦人がいるのが妙で良い。

10「死びとの座」鮎川哲也 光文社文庫 590円
11「憎悪の化石」鮎川哲也 創元推理文庫 600円
 このところ光文社と東京創元社から鮎川哲也の作品が相次いで刊行されている。発表後、数十年経ってこのような扱いを受けるとは、作家冥利につきるでしょうね。
12「メイン・ディッシュ」北森鴻 集英社文庫 629円
13「鳥姫伝」バリー・ヒューガート 和爾桃子訳 ハヤカワ文庫FT 740円
14「夢の樹が接げたなら」森岡浩之 ハヤカワ文庫JA 680円
15「かめくん」北野勇作 徳間デュアル文庫 648円
16「90年代SF傑作選 上」山岸真編 ハヤカワ文庫SF 940円
17「90年代SF傑作選 下」山岸真編 ハヤカワ文庫SF 940円
 念のため、河出文庫の「20世紀SF1990年代」をチェックしましたが、重複する作品はありませんでした。良心的な作品選択であります(当然か)。
 しかし、河出にしろハヤカワにしろ、10年間をたった1冊(2冊)にまとめるというのは勿体ない話です。もう一度40年代から二巡目を出していって欲しいもの。それに英語圏以外のSF作品集も出していただきたいのですが。
18「SF Japan」Vol.04 徳間書店 1714円
 山田正紀特集。「神狩り2」目当てに買ったのだけど、考えてみればこの本、ずいぶん読者を限定しているなぁ。ここまできたら(開き直って)、徳間書店にはぜひ「SFアドベンチャー」のアンソロジーを出して欲しい。十数年続いた雑誌なんだから、その財産を活かすことを考えても良いのでは。
19「SFマガジン2002年5月号」早川書房 848円
「アンソロジーを編む愉しみ」という特集目当てに買ってみました。自分なりにアレもコレもと考えてみるのは楽しいものです。
 山岸真氏が「これ一篇のためにバックナンバーを取り寄せる価値がある」と書いているものが気になり、実際に注文してみた。テーマが近いので、「マーズ・アタックガール!」の続編執筆前に読んでおこうと思ったのです(お気楽な作品のようですが、いろいろと考えてはいるのですよ)。
 面白い特集でしたが、注文をつけるとしたら、「SFマンガ」のところにはやはり絵が欲しかった(知らないマンガが多かっただけに余計に)。絵の引用はきちんと交渉すれば、簡単に許諾が出るはずです。あと、ここ数年のアンソロジー界(?)を牽引してきた「異形」や「バカ本」の編者たちの裏話の原稿をもらえば、より充実したものになったと思いますね。

20「ネコの王」2巻 小野敏洋 小学館 533円
 今回は猫女神さまの露出が少ないのがちょっと不満……(苦笑)。
21「銃夢 Last Order」2巻 木城ゆきと 集英社 648円
22「大合作」 漫画家74名の合作 講談社 1000円
「アフタヌーン」創刊15周年記念出版。雑誌では見ていたが、まさか単行本まで出ようとは。そして買ってしまうとは……。
23「Mr.ボーイ」2巻 山本貴嗣 双葉社 552円
24「SKY BLUE」吉崎観音 アスキー 2700円
 「テックウィン」連載のOSアイドルWinちゃんコンプリートファンブックという事情はまったく知らず、表紙のインパクトのみで購入。こーゆう絵に弱いワタシです。しかし、買って中身を見ても後悔はしませんでした。やはり豊乳美女は良い(笑)。
25「ニューズウィーク日本版4.3」TBSブリタニカ 381円
 特集「イスラエルは滅亡を免れるか」「ジブリの魔力」
26「Pen」TBSブリタニカ 476円
 シングル・モルトの特集目当てで買ったのだが、他にも収穫あり。
27「Lady'sゴング」Vol.72 日本スポーツ出版社 695円
 久しぶりに女子プロレスを観た今年、これまた久しぶりに買った女子プロ雑誌。そうか。全女とLLPWとアルシオンが三軍抗争に突入なのか。どこも生き残りに大変ですな。ところでアルシオンを辞めた浜田文子がガイアに参戦か……。紙谷龍生さんはガイアにも観に行くのだろうか?

 ここからはDVDソフト。
28「学園戦記ムリョウ」Vol.6(15〜18話) キングレコード 5980円
29「学園戦記ムリョウ」Vol.7(19〜22話) キングレコード 5980円
30「ナジカ電撃作戦」Vol.4(7〜8話) メディアファクトリー 5800円
31「まほろまてぃっく」Vol.3(5〜6話) パイオニア 5000円
32「まほろまてぃっく」Vol.4(7〜8話) パイオニア 5000円
 まほろが連れている黒ヒョウ(スラッシュ)の元ネタはやはりアレなのでしょうね。声優も野田圭一だし(笑)。
33「紅三四郎」BOX(全26話) パイオニア 30000円
 懐かしや〜。バイクに乗って世界中を旅しながら、格闘しまくりですよ。まさに元祖「ストリート・ファイター」であります。本放送に近いフォーマットで収録され、主題歌もきちんと前半が美樹克彦、後半が堀江美都子になっていて点数が高いです(再放送やCSでは全部堀江になっているものが多いとか)。しかも、セリフはノーカットというのが嬉しい。演出表現とかもけっこう実験的なことをやっていて、それがまた時代を感じさせてくれました。
 実写映画も何本か買おうと思っていたのですが、今月は財政的破綻を招きそうなので自粛。
 3月の本とDVDソフトの出費は8万5587円(+税4279円)也。自分では本を買わないことで世界的に有名な岡本賢一さんには、また「金遣いが荒い」といわれそうだ。
 財布の中身もそうですが、そろそろまた床が抜ける心配をしなくてはなりません。買うペースを控え、そろそろ第15次整理計画の準備に入らなくては……。

2002.4.6 ◇to page top


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